小暑とは二十四節気のひとつで、だんだん暑さが増してくる頃です。
この時期には、風水的に運気を上げる食べ物を食べて、暑さに負けない体と心を作りたいものです。
今回は、小暑に食べたい縁起の良い食べ物を3つご紹介。それぞれの意味や効果、おすすめの食べ方などを詳しく解説します。
どれも日常的に手に入るものです。積極的に取り入れ、運気を上げて夏を楽しみましょう。
小暑とは本格的な夏の始まり!梅雨や土用期間の過ごし方
小暑(しょうしょ)は本格的な夏に向かっていく時期で、毎年7月7日頃から始まります。
小暑という名前は、「大暑来れる前(たいしょきたれるまえ)なればなり」という意味で、まだ大暑ほどではないものの、暑さがだんだん強まっていくことを表しています。
この時期には梅雨明けも訪れ、セミが鳴き始め、湿っぽさの中にも夏の熱気が感じられてきます。熱中症にならないようにこまめな水分補給を心がけましょう。
小暑が終わる少し前には夏の土用期間が始まります。季節の変わり目であるこの時期は、私たちを取り巻くエネルギーが不安定になりがち。生活習慣を見直して心身に気を配ることが大切です。
小暑から大暑までの間が「暑中」です。この期間、日本には暑中見舞いを送ったり、暑気払いと称して冷たいビールなど飲んだりする習慣がありますね。
小暑の意味とは?七十二候や小寒との関係
小暑の期間は、他の節気と同じように、3つの七十二候に分かれています。
七十二候とは二十四節気を約5日ごとに3等分したもので、1年を72に分けたものです。初候、二候、三候があり、それぞれに名前がついています。
小暑の間には以下の3つの候があります。
初候:温風至(あつかぜいたる)
あつい風が吹いてきて、蒸し暑くなってくるころ
次候:蓮始開(はすはじめてひらく)
蓮の花が咲き始めるころ
末候:鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)
鷹の幼鳥が飛ぶことを覚えるころ
これらの候からもわかるように、小暑は自然界や生物界でも夏らしさが増してくる時期です。
また小暑は、二十四節気でちょうど半年前にあたる小寒と対応しています。大寒と大暑も同じ関係です。
小暑はいつからいつまで?
2023年の小暑は7月7日(金)から7月22日(土)までです。
小暑の期間は毎年ほぼ同じですが、太陽の動きに合わせて1日程度前後することがあります。2023年の小暑を迎える瞬間は7月7日(金)の8時30分です。
7月7日は七夕の日でもあります。七夕は元々中国の伝説に由来するもので、天の川を隔てた織姫と彦星が一年に一度だけ会える日といわれます。
日本では神社などで七夕祭りが開催されたり、家庭でも笹を飾って短冊に願い事を書いてつるしたりする風習があります。
七夕に願い事を叶える!短冊の色と書き方
七夕の歌に出てくる「五色の短冊」の五色は、実は陰陽五行の「木・火・土・金・水」に対応する「青、赤、黄、白、黒」を表しています。
ぜひとも叶えたい願いがあるなら、五行を意識して短冊の色を選んでみませんか?
「青、赤、黄、白、黒」はそれぞれ5つの徳「仁、礼、信、義、智」と対応し、私たちの人生や生活のさまざまな局面にも通じています。
色 | 元素 | 五徳 | 願い事 |
青・緑 | 木 | 仁 | 恋愛に関する願い事。人間力アップ。願い事の記入例:「素敵な出会いがありますように」「彼(彼女)の支えになれますように」等。 |
赤 | 火 | 礼 | 人間関係に対する願い事。祖先や親への感謝。願い事の記入例:「お父さんお母さんありがとう」「家族が健康に過ごせますように」等。 |
黃 | 土 | 信 | 仕事に対する願い事。人との間で信頼感を育む。 願い事の記入例:「良い仕事ができますように」「〇社と信頼関係が作れますように」等。 |
白 | 金 | 義 | 目標達成に関する願い事。義務や決まりを守る気持ち。願い事の記入例:「これから始める〇〇が成功しますように」「社会に貢献できますように」等。 |
黒 | 水 | 智 | 学業や習い事に関する願い事。願い事の記入例:「成績が上がりますように」「試験に合格できますように」等。 |
たとえばパートナーと仲良く過ごしたいなら青、将来の夢があるなら白、習い事の上達を願うなら黒というふうに、ふさわしい色の短冊に願い事を書けば、より願いが叶いやすくなるでしょう。
小暑に食べたい縁起の良い食べ物!出世・美肌・金運に効く
小暑はだんだん暑さが増してくる頃です。梅雨明けも近くなり、夏の熱気が感じられるようになる時期です。
そんな小暑には、風水的に運気を上げる食べ物を食べて、暑さに負けない体と心を作りましょう。
今回は、小暑の時期に食べたい縁起の良い食べ物3選をご紹介します。
1、うなぎ
小暑の頃にはうなぎが旬を迎えています。
うなぎには「うなぎ登り」という言葉の通り「運気上昇」「出世」などの意味があり、縁起が良い食材です。また、ビタミンB1やB2などのビタミン類やタウリンなどのアミノ酸が豊富で、疲労回復や夏バテ予防の効果もあります。
うなぎといえば土用の丑の日。土用の丑の日は、二十四節気で小暑の次にあたる大暑の期間中(7月の終わり頃)にやってきます。
でもそれまで待つ必要はありません。本格化する暑さに備えて、お財布が許せば、この時期からうなぎを食べて精をつけることをおすすめします。
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2、きゅうり
きゅうりは「九つの利を得る」という言葉に通じるので、縁起がよい食べ物という説があります。
きゅうりは夏野菜の代表格で、水分やビタミンC、カリウムが多く含まれています。暑い時期の水分補給、夏バテ防止に一役買ってくれるだけでなく、美肌効果も期待できる食材です。
3、餃子
餃子は、中国ではとてもめでたく、金運アップや子宝に恵まれるとされる食べ物です。
その由来は、餃子の形が中国の昔の貨幣と似ていること。また、餃子の中国語読みである「チャオズ」が交子(子どもを授かる)という言葉に通じることから来ています。
そして、中国の中でもとくに北の地方では、暑さが増してきた頃に餃子を食べることが奨励されています。(あちらでは餃子=水餃子です。)
小暑の頃、日本では海の日(7月の第3月曜日)もあります。海の日は海の恵みに感謝し、日本の繫栄を願う日。なので、海の幸を味わうのがおすすめです。
エビやカニなど海の食材を使った餃子を食べれば、運気アップに加えて海の恵みも得られて一石二鳥ですね。
小暑の時期の草花で夏を感じよう!朝顔・蓮・ひまわりの魅力
小暑の時期は梅雨から夏へと移り変わる時期であり、色とりどりの草花が咲き誇ります。ここでは、小暑の時期に見られる代表的な草花を3つ紹介します。
1、朝顔
朝顔は青や紫の美しい花を咲かせますが、早朝に開き、昼には閉じてしまいます。朝顔は中国語で「牽牛」(彦星の名前と同じ)であることから、七夕に関連づけられることもあります。各地で朝顔市なども開かれます。
2、蓮
蓮は泥の中から清らかな花を咲かせることで知られています。蓮は仏教においても重要な花で、仏像の台座にもその形がよく使われています。蓮の根はレンコンとして食用にもなります。
3、ひまわり
ひまわりは夏の代表的な花。明るく元気なイメージがありますね。ヒマワリの種は食べられるだけでなく、油や石鹸などにも加工されます。
まとめ
この記事では、夏至を過ぎて夏らしさが増してくる「小暑」について解説しました。
小暑の時期は、これからの厳しい暑さに備え、栄養のある旬のものを取り入れると同時に、風水的に運気を上げる食べ物を食べましょう。
とくにおすすめの食べ物は、うなぎ、きゅうり、餃子です。
うなぎには「運気上昇」や「疲労回復」、きゅうりには「九つの利」に通じる縁起のよさと夏バテ防止効果があり、餃子には「金運アップ」や「子孫繁栄」の意味があります。
これらの食べ物でエネルギーを整え、夏を元気に乗り切りましょう。
文
長谷川 恵子(ライター・編集者)。
企業勤務を経て、フリーライターとしてビジネス誌や企業、自治体の広報誌の取材・執筆に携わる。現在は書籍制作とWebライティングで多忙な日々。