二十四節気のひとつ「立秋」は、暦の上の秋の始まり。残暑厳しい8月にやってきます。
いつなのか覚えている人は案外少ないようですが、実は、冬至に向けて物事がどんどん進み始める大事な区切りの日です。
上手に過ごせば、3カ月後、半年後、来年の春に素敵な結果を残せるかも?
今回は立秋の意味や正確な日付、この時期におすすめの食べ物や行動などを解説します。
この季節を健康に過ごしたい人、願望を実現化したい人は必読です!
取材・文
長谷川 恵子(ライター・編集者)。
企業勤務を経て、フリーライターとしてビジネス誌や企業、自治体の広報誌の取材・執筆に携わる。現在は書籍制作とWebライティングで多忙な日々。
監修:横浜中華街「盛華」
陣崎 マリア(風水師・九星気学鑑定士)
横浜中華街コンシェルジュ。運勢・運命・家相・方位鑑定を得意とする。手相でもプロの資格を持つ。
張 愛りん(風水師・九星気学鑑定士)
横浜中華街コンシェルジュ。サイキック能力を活かした運勢・運命鑑定を得意とし、 西洋占星術の資格も持つ。
立秋とは
立秋とは二十四節気のひとつで、暦の上ではこの日から秋が始まります。
立秋は私たちにとってどんな意味を持つ日なのか、さらに掘り下げてみましょう。
立秋は夏の土用(夏から秋へ季節が移り変わる期間)が終わると同時に始まります。
風水的な視点で言うと、不安定だった気(エネルギー)もここで落ち着き、滞りがちだった物事や暮らしが平常に戻っていきます。
また、1年を1日にたとえると、立秋は午後3時頃です。夏至を過ぎた時から流れはすでに冬至に向かっているので、下り坂のイメージです。
物事がすごいスピードで下り坂を駆け抜け、実りの秋へと進んでいきます。
波が立ち上がってブレイクする時が立秋だという表現もできます。ピークを迎えた波が、そこから勢いをつけて下りてきます。
それに合わせて私たちも、自分がまいた種の実りを収穫する時期に入ります。
「時」を意識して暮らすことが大事な時期なのです。
立秋は、先を見ながら生活全般を積極的な方向にシフトする絶好のチャンスといえるでしょう。
今年の立秋はいつなのか
立秋は、日本では例年、8月7日か8月8日のどちらかになります。
2024年の立秋は8月7日(水)の9時09分です。
季節の挨拶の手紙は、小暑(7月7日頃)から立秋の前日までは「暑中見舞い」、立秋から8月の末日頃までは「残暑見舞い」として出すという決まりがあります。
立秋の時期におすすめの食べ物
立秋にはこれといった風習や行事はないので、行事食もありません。
したがって、シンプルに旬のものを食べるのがおすすめです。
また、秋の五行は金で、同じ金の性質を持つ臓器は肺や大腸です。
ということで、旬の食べ物の中でも一番のおすすめは、肺や大腸の機能をサポートしてくれる「辛い、白いもの」です。
五行説の作用表を見てもわかるように、辛いといってもスパイシーな辛さのあるものではなく、長ねぎや玉ねぎのような、生で食べると辛く、熱が加わると甘くなるものが中心です。ほかにはれんこん、大根、里芋、キノコ類など。
辛くて白いものは、土と金の両方の性質を持っていて、この時期の体調を整えてくれます。積極的に食べましょう。
なぜ金の季節である秋に土の性質の食べ物も有効なのかというと、五行説で土と金は、土が金をサポートする相生の間柄だからです。
また、女性は夏にむくみやすいので、秋を迎えて体内の水分がしっかり排出されるように、小豆を多めに食べましょう。
立秋の意味をふまえて早めのプランニング
二十四節気は、これから処暑(暑さが落ち着く時期)、白露(草木に露が降りる時期)、秋分(昼と夜の長さがほぼ等しいと言われる日)へと進んでいきます。
これらは太陽の動きに合わせて作られているので、新暦で暮らす私たちにとっては、いつも現実より早く進んでいくイメージです。
とくに8月に迎える立秋は、「こんなに暑いのにもう秋?」と感じる人が多いのではないでしょうか。
でも、近年は季節感が変わってきました。6月でも雷が鳴ったりヒョウが降ったり、真夏のような気候になってきていますよね。五感をちゃんと働かせれば、8月の残暑の中にもすでに秋の気配があります。
先を行っていたはずの暦と、時の歩みが今は一致している?そうだとしたら、立秋と同時にもう秋は本番だということです。
そうでなくても、はじめのほうでお話ししたように、冬至をひとつの指標として物事がどんどん動く時。私たちも、これまでより早めに動くことが必要です。
そして、時が加速しているということは、具現化も早いということです。
立秋の前後は夏休みだったり、働く人たちもお盆休みやちょっと長めの休暇を取る時期でもあり、経済活動も小休止するので、区切りをつけるタイミングにもなります。
たとえば何かのプランニングをするにはとてもよい時期です。しかも、立秋はまさに秋が始まる日。このタイミングで、これから実現したいことの計画を立ててみましょう。
ビジネスの世界でもそうですが、物事は3カ月単位で考えると管理しやすいといわれます。
もし11月の初旬に結果を出したいなら、もう8月の初旬、立秋の頃には予定を立てたり、動き出すのがおすすめです。
また、立秋からゴールデンウイークまでは3カ月の3倍でだいたい9カ月。もしあなたのビジネスがゴールデンウイークの頃に書き入れ時を迎える業種なら、来年の5月のことを考えて、やはり立秋の頃から物事をしかけていくとよいのです。
まとめ
Summary
- 立秋とは暦の上で秋が始まる日
- エネルギーが不安定な土用が終わり、物事が平常に戻る日
- 立秋は「時」と「実りの収穫」を意識すべき時期
- 2024年の立秋は8月7日(水)の9時09分
- 立秋(秋)におすすめの食べ物は肺や大腸を養う「辛い、白っぽいもの」
- 女性は体内の水分の排出を促してくれる小豆を食べるとよい
- 今は時間が加速しているので、暦通りに動いていくことが大切
- 立秋は実現したいことをイメージして3カ月単位の行動計画を立てよう