風水が良い家の特徴にはいろいろなものがあります。
その一つが、「気」に敏感な生き物が寄ってくるということ。
俗に縁起が良いと言われていることにも、迷信以上の意味があったりするのです。
言い換えれば、運気がいい時に起こる現象でもあります。
蜂が巣を作る、鳥が来る、その他にどんな現象が起こるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
取材・文
長谷川 恵子(ライター・編集者)。
企業勤務を経て、フリーライターとしてビジネス誌や企業、自治体の広報誌の取材・執筆に携わる。現在は書籍制作とWebライティングで多忙な日々。
監修:横浜中華街「盛華」
陣崎 マリア(風水師・九星気学鑑定士)
横浜中華街コンシェルジュ。運勢・運命・家相・方位鑑定を得意とする。手相でもプロの資格を持つ。
張 愛りん(風水師・九星気学鑑定士)
横浜中華街コンシェルジュ。サイキック能力を活かした運勢・運命鑑定を得意とし、 西洋占星術の資格も持つ。
蜂が巣を作る家
日本では、蜂の巣は繁栄の象徴として喜ばれることも多かったようです。
昔は蜂の巣をガラスケースに入れて飾っている家もよくありましたよね。
基本的に、鳥や動物などがひんぱんにやってくる家は気(エネルギー)の流れが良いのです。蜂の場合もそう考えていいでしょう。
また、スピリチュアル的な見方では、蜂は地球上のタイムキーパーであるとも言われています。
これは、メキシコ南部~北米中央に住む先住民族、マヤの人々の考え方です。
蜂は、時の流れと共に、地球で何が起きているのかを私たちに知らせている存在だというのです。
今、世界中で野生の蜂が少なくなっています。マヤ族には「蜂がいなくなると私たちもいなくなる」という言い伝えがあります。
蜂が示すのは、環境が変わったサインであり、時の流れが変わったサインでもあります。そこには自然界の秩序が変わってきていることをキャッチしなさいというメッセージがあるのです。
その蜂が家にやってきて巣を作るのは、幸運の前兆と考えて大丈夫です。「今がその時だ」と教えてくれているのです。
たとえば、自分が胸に秘めてきた決意を行動に移す時なのかもしれません。温めてきたものを、表に出すべきタイミングなのかもしれません。
「その時」の意味をしっかりとらえることが、開運の秘訣ともいえるでしょう。
ただ、もし蜂の巣によって生活に支障が出るとしたら、喜んでばかりはいられませんね。
たとえばアシナガバチやドロバチはおとなしい性格で、こちらから刺激を加えなければ刺さないといわれていますが、スズメバチは攻撃性が高く、巣に近づいただけで刺すこともあるので非常に危険です。
家の玄関や軒下に危険な蜂が巣を作ってしまった場合は、専門業者に頼んで駆除してもらうことです。
蜂には気の毒ですが、やはり縁起よりも安全第一です。
また、余談ですが、屋外で仕事をする人や、仕事でたくさんの家を訪問する人などで、経験上「こういう立地の家で、蜂の巣をしょっちゅう見かける」と感じる方もいるかもしれません。
でも、風水的に、蜂の巣と家の立地との関連性まで特定するのはなかなか難しいです。
蜂がそういう家を好むというよりも、ご本人がそういう家とご縁ができやすい、そういうケースも考えられます。
鳥が来る家
ツバメの巣は商売繁盛のシンボル
風水では鳥が来ることも吉兆といわれています。
鳥も気の良い場所を選んで巣を作るからです。
とくにツバメは民家やお店の軒先に巣を作ることが多い鳥です。
ツバメはカラスやヘビなどの天敵に狙われます。そのため、親鳥はわざと人目のある場所に巣を作り、卵やヒナを守ろうとします。
古くから害虫を食べる益鳥として農民に大切にされてきたツバメは、人間への信頼がDNAに刻まれているのでしょう。
とくに人の出入りが多い場所、つまり繁栄している家やお客さんでにぎわう店ほど、ツバメにとっては都合が良いわけですね。
そうしたことから、ツバメの巣は商売繁盛のシンボルとして歓迎されてきた歴史があります。
近年は、里山の減少などでツバメの数も減っているようです。
子育て期間はわりと短く2週間ぐらいなので、フンなどの害は多少あっても、ヒナが巣立つまで大切に見守ってあげたいですね。(巣の50㎝以上下に、新聞紙などでフンを受けるものを作るのがおすすめです。)
鳩に巣を作られたらどうする?
とはいえ、期間限定のツバメといつも身近にいる鳥とでは、勝手が違います。
たとえば鳩も平和のシンボルですし、自宅に来てくれるのは縁起が良いと解釈できますが、巣を作られて居つかれてしまうのは困りますよね。
そうしたら、今年になって、室外機の上の狭いスペースにまた鳩が通ってくるようになって。マンションだからほかにたくさん部屋があるのにね。そのときに思ったのが、「あ、何か流れが変わったときに来るんだ」ということ。
鳥のために生活しづらくなってしまう場合は、「ごめんね」という気持ちを持ちつつ、対策を講じてお引き取りいただくといいのでしょう。
ちなみに、卵やヒナのいる鳥の巣を壊すことは、鳥獣保護法で禁止されています。卵やヒナがいなければ大丈夫なので、「鳥が巣を作りそうで困る」という場合は、よく動向を見て、卵を産んでしまう前に対処しましょう。
植物がすくすく育つ家
風水と植物は縁が深いといえます。植物の育ち具合から、その場のエネルギーを測ることができるのです。
家の中でも、植物がよく育つ場所は気の流れが良く、枯れやすい場所はあまり良くないとされています。
でも、植物が枯れてしまう場所があっても、その都度新しいものに替えながらその場所に置き続けると、ちゃんと育つようになることもあります。
植物はエネルギー調整のアイテムとしても役立つわけですね。
人がよく来る家
人がひんぱんに来る家も、気の流れが良い証拠。栄えている家だからこそ人が来るのです。
人が集まって会話がはずむ家は、それだけで温かく豊かな雰囲気がありますね。
「お金は楽しい場所が好き」といいますが、お金も喜んで集まってきそうです。
猫が集まる家
猫が好んで寄ってくる家も気の良い
家です。
あと、お店をやっていると、小さいお子さんもドアを開けてパッとお店に入ってくることがありますね。親御さんは冷や汗をかいて「ダメよ、入っちゃ」とか言っていますけど、けっこうあるんですよ。やっぱり子どもは本能で生きているんだなと思います。
なるほど、確かに子どもは動物に近い感覚を持っています。エネルギーには敏感なのでしょう。
「不動産の物件を見るときは、赤ちゃんを連れていって反応を見ろ」という話もあるくらいですものね。
まとめ
Summary
- 気がよい場所は、動物や人が集まったり植物が元気になったりする
- どれも基本的に、よいことが起こる前触れ
- エネルギーの流れが変わるときのバロメーターにもなる
- アシナガバチの巣は静観、スズメバチの巣は駆除がおすすめ
- ツバメの巣は繁栄のシンボル、上手につきあおう
- 「鳩の巣は困る」という場合は産卵する前に取り除こう
- 人間の子どもの反応も、あなどれない
生き物が気の良い場所を察知して通うというのは納得です。自分で動けない植物は、「場」の状態を教えてくれる存在なんですね。人間も、いつも快適でいられる場所に身を置いたり、そういう場を作れるようになったら、開運すること間違いなし!ですね。