風水師、風水鑑定士になりたい。
風水を学んで自分や家族の運気を上げたい。
そんなあなたのために、ここでは風水の資格や学び方について取り上げました。
風水師はどんなことをするのか、正しい知識を学ぶにはどうしたらいいのか。
先生(講座や学校)を選ぶ時の注意点や、おすすめの本などもご紹介します。
プロ志向の方もそうでない方も、環境整備学である風水の知識を身につけて、開運の輪を広げていきましょう!
取材・文
長谷川 恵子(ライター・編集者)。
企業勤務を経て、フリーライターとしてビジネス誌や企業、自治体の広報誌の取材・執筆に携わる。現在は書籍制作とWebライティングで多忙な日々。
監修:横浜中華街「盛華」
陣崎 マリア(風水師・九星気学鑑定士)
横浜中華街コンシェルジュ。運勢・運命・家相・方位鑑定を得意とする。手相でもプロの資格を持つ。
張 愛りん(風水師・九星気学鑑定士)
横浜中華街コンシェルジュ。サイキック能力を活かした運勢・運命鑑定を得意とし、 西洋占星術の資格も持つ。
風水師、風水鑑定士の仕事とは
日本で風水ブームが起こったのは1990年代といわれています。
でも、テレビや雑誌などに登場している方々は、多くの場合、日本流あるいは自己流にアレンジした風水を提唱していて、伝統的な風水のありかたとは異なる部分も多いのです。
【陰陽五行説】についての記事でもお伝えしたように、風水のジャンルは大きく分けて3種類あります。
地理風水(土地の風水)、陰宅風水(お墓の風水)、陽宅風水(住宅の風水)です。
ここでは、陽宅風水を扱う風水師(風水鑑定士)のお仕事について簡単にご紹介します。
風水師の仕事は、基本的に「家の中のエネルギーを観ること」が中心です。
しかしエネルギーは目に見えないので、見えるものを手がかりに鑑定していくスタイルになります。
まずは間取り図を使って、部屋の形、方位、位置関係などを調べるわけです。
その時は、方位盤や定規などの道具を使って正確なデータを割り出す必要があります。計算した角度にわずかなズレがあるだけで鑑定結果が変わり、それが依頼者に大きな影響を与えてしまうこともあるからです。
なので、基本的には理論的に物事を考えられる人のほうが向いているといえます。
「じゃあ風水師は理論さえわかればいいの?」
いいえ、もちろんそんなことはありません。
扱うのはあくまでもエネルギーなので、理論がわかると同時に、数字では出てこない「場のエネルギーの状態」なども感じ取れるほうがよいのです。
お二人の例は、チームとしてそれぞれの得意分野で補い合っている好例です。
でも、ひとりで風水師の仕事をするなら、少なくとも数字や計算が苦にならないレベルの適性は必要になるでしょう。
複数の流派を学ぶメリットとは
風水には複数の流派があります。
もっともオーソドックスなのが八宅風水(はったくふうすい)で、その人の生まれ年による本命卦に基づいて、方角の吉凶や家との相性を鑑定します。
ほかにも、方位が持つ運気は時間と共に変わるという考えに基づいたフライングスター(玄空飛星派)風水や、家具などの配置でエネルギーを調節する金鎖玉関(きんさぎょくかん)など、さまざまな流派があります。
ひとつの流派で押し通す人もいれば、いくつかの流派を組み合わせて、複合的な鑑定・アドバイスを行う人もいます。
たとえば「家の中でとくにここが片づいていない場合、人生のここに問題がある可能性が高い」といったとらえ方は、古典的な風水にはないものです。
寝室は他人の入らない場所。そこが片づけられない人は、他の人に見せない、自分でも認識していない心の問題が原因かもしれません。それを「部屋」という外の世界で確認できるのが風水なのです。
部屋の状態から自分に対する気づきが得られる例は、ほかにもいろいろあります。
外から帰ってきた時、とりあえず荷物を床に置いて、次の日までそのままにしている。そういう行動のクセにも意味があります。それは「自分で常に足かせを作っている」ということです。
いつも無意識にやっていることを客観的に見ることができると、「今、何が起きているか」に気がつけるのです。
実はこの『目覚めの風水』サイトも、みなさんがそういう気づきを得るための場として作られています。
風水鑑定を依頼する人は、生活の中で何かしら違和感を抱えていますが、ご本人には根本的な問題が見えていないこともあります。
でも、その人が今置かれている環境を多角的に調べると、それだけ問題を見つけやすくなるのです。
また、風水鑑定は、現地に出張しないでリモートで行うことも十分可能です。
基本的な風水鑑定は、それぞれの部屋の色使いや、寝室に使うべき部屋、枕の向き、子ども部屋の場所、机の配置などのアドバイスになります。
そうした特別な鑑定に関しては、すごい不思議エピソードがたくさんあるのですが、今回のテーマとはちょっとずれてしまうので、残念ですがまた別の機会にご紹介しますね。
鑑定にはカウンセリング的な要素も大切
また、相談内容に合わせて話を進めていくと、実は根底には違う問題があったことに、ご本人自身も気づくことがあります。
たとえば、自分の健康上のことを相談していた人が、「子どものことがストレスになっているかもしれない」とつぶやいたのをきっかけに、本当に心に引っかかっていたのは子どものことだとわかる、そういうことがあるのです。
たとえば風水鑑定で家の話をする時も、「ここを改善しましょう」だけでなく、その家のエネルギー的に良いところなどをしっかり伝えることも大切なのです。
風水師になるには資格を取るのがおすすめ?
国家資格が設定されているような業種とは違い、資格を持っていることがプロの第一条件ではないわけですね。
その点は、占い師の世界と似ているかもしれません。
でも、誰の指導も受けず独学で知識を身につけて、風水師として良い仕事をしていけるかというと、それは難しいようです。
家相にしても風水にしても、鑑定では一般的な吉凶ではなく「その家の環境が住む人にどう作用するか」を判断し、個々のケースに合わせた対策を提案することが必要です。
そのためにはやはりプロの指導を受けて、本当に実践的な知識や技術を学び、実際の鑑定を通してスキルを磨いていく必要があるのです。
風水の講座で学ぶ時の目安は?
風水関連の講座には、さまざまなものがあります。
本格的にプロを目指す人のための学校もあれば、基礎的なことを学びたい人のためのカルチャー的な教室やセミナー、あるいはその中間のようなものもあります。
体系的な知識が身につく通信講座もあるので、在宅で学びたい人はそちらを選ぶとよいでしょう。
有名無名にこだわらず、自分に合う先生に学ぶ
風水を学ぶ動機や最初の入り口は、それぞれ違っていて当たり前です。
カリキュラム、テキストの内容、学習期間、費用なども考慮して、どんな講座・教室が自分に合っているかをトータルに考えるとよいでしょう。
最初は入門編として基礎を学び、もっと先に進みたいと思ったら、それにふさわしい先生を改めて選び、学びを深めるのもひとつの方法です。
また、「鑑定の実力はあっても教えるのは不得意」という人もいるので、ネットや口コミなどで情報を集めておくと安心です。
風水を学ぶメリットとは
風水の基礎知識は、どんな人でも持っていて損はありません。
このサイトでも、一般の方が知っておいたほうがよい基礎的なことはお伝えしていますし、市販の本からも学ぶことができます。
風水とは環境整備学です。風水の知識を学ぶ一番のメリットは、自分のまわりの環境を整えられることです。
人間の五感の中でも、「目」はもっとも多くの情報を取り入れています。知覚できる情報の9割近くは目から入ってくるものです。
目に映るまわりの環境が「整っている」と感じられると、それと連動して、自分の人生にまつわる事柄も整理しやすくなっていくのです。
風水を知りたい人におすすめの本
風水を学ぶのは初めてという人は、まず本を読んでみるとよいでしょう。「目覚めの風水」がおすすめする本はこちらです。
まとめ
Summary
- 風水師に向いているのは、理論的に物事を考えられる人
- 風水には八宅風水、フライングスター風水などの流派がある
- 複数の流派を知っていると多角的な鑑定ができる
- 風水鑑定は間取り図があればリモートでも可能
- 風水師にはカウンセラー的資質も求められる
- 本による独学だけでプロレベルになるのは難しい
- 先生の知名度よりも自分に合うかどうかを基準にしよう
- 風水の基礎知識はどんな人にも役に立つ
- 風水を学んで自分の環境と進むべき道を整えよう